吊り橋に揺られ 目的は湖じゃなく吊り橋。(16日目/マウント・クック)ミューラー小屋からの下山は、もはや雪の上を滑り落ちていくような感じだった。
さらに「キーア・ポイント・トラック」を引き返し、途中分かれ道を東に向かう。 「ホワイトホース・ヒルキャンプ指定地」に到着した。 テントがあちこち張ってある。 ユースホステルの空きベッドがなければここに泊まるつもりだった。
だがぜっかく晴れてるんだから、もっと歩こう。
フッカー湖へ繋がる川沿いを歩いていくコース。 歩いて1kmくらいのところにベンチが用意されている。 ミューラー湖とその奥の山を、眺めることができる。 さっき「ミューラー・ハット・トラック」で、山を見下ろしてたものだから、これくらいじゃもう、感動できない。 ここで楽しもうとしていたのは、景色ではなく吊り橋だ。 高所恐怖症でもあるが、吊り橋の揺れ方はかなり好きだ! 歩いている感触が、橋のしなりを通して体に返ってくるのがすばらしい!
渡ってみると、橋両脇のフェンスがしっかりしていてぜんぜん怖くない。 これを複数の人間が早歩きで渡ると、縦のしなりが強くなり、足の着地するリズムが崩れる。
チクッ!! なにげなく草に突っ込んだら、痛い思いをした。
氷が浮かんでいる。 だけど予想通り、そんな美しい湖とは言えない。 テカポ湖、プカキ湖がすごいもん。 俺の場合は、テカポ湖の青が焼き付いちゃって、比較するといまいち感動を覚えない。
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