ユース・ホステル　一人旅で泊まるなら。（16日目/マウント・クック）

今日はよく歩いた。

宿に戻ってゆっくり休もう。

マウント・クックの最高級ホテル、「ザ・ハーミテージ・ホテル」。

壁には水が流れ落ち、銀色のサケが登っている。

ちょっとレトロな味のある自動車が飾ってあったりもする。

勢いで最初のホテルの写真とか手を加えちゃったけど、全然ここには泊まっていない。
見学していただけだ。

泊まったのは昨日と同じユース・ホステル「マウント・クック・YHA」。
「ザ・ハーミテージ・ホテル」の20分の1の値段で泊まれる。

一人旅なら、こっちの方が楽しめるはずだ。

共同キッチンでインスタント麺をゆでていると、隣の男性が話しかけてきた。

		ニホンジン　デスカ？

・・・・・・。

		何か言え！

とっさに回答できたなかった。

片言の日本語で話しかけられて、「はい。」と答えるべきか、「Yes.」と答えるべきか・・・。

落ち着いて考えれば、どちらでも構わないと分かるが、外国人が日本語を話す姿に、変な錯覚を覚え、固まってしまった。

少し間があったが、とりあえずうなずいて、日本人だということを伝えた。

日本語、話せるんですか？

		ワタシ　little　ハナセル。

英語と日本語が混ざってるし。
これはこれで、おもしろい言葉になる。

彼は自分の日本語力を披露してくれた。

		キョウノ　テンキハ　トテモ　サムイ　デス。

今日の天気はとても寒いです・・・か。

なんか惜しい。けど、全然伝わるからOKだ！

そうですね。イエス！

どうやら、彼のシスター（姉か妹）が日本で数学の教師をやっているらしい。
その影響で少しだけ日本語を話せるということだ。

こういう難しい説明は英語だったので、正しく翻訳できていたか分からない。

だいたい、日本に数学の外国人教師っているのかな？
いても不思議じゃないけど、英語の教師しか思い浮かばない。

食事を済ませ部屋に戻ると、一人上半身裸の男性がいた。

めずらしく、背が170cmいってないくらいの小柄な人だった。
体には大きな入れ墨が入っているが、これはファッションだろう。

ハロー。　ドゥ　ユー　フロム？（こんにちは。どこから来たの？）

		Hi. I came from Spain. Do you know Spain?（やあ、スペインから来た。スペイン知ってる？）

スペインか。
さすが、情熱の国から来たような雰囲気を漂わせてる。

スペインといったら・・・

カウ　マント　ヒラヒラ　フェイマス！（闘牛が有名！）

ジェスチャーで分かってくれたようだ。

		Yes. Bullfight!（そう、闘牛！今は南部でしかやってないけど。）

※聞き間違いの可能性があるので、スペインに行く人は参考にしないでください。

アンド　フラメンコ。（あと、フラメンコも有名。）

言ってて思ったが、スペインってけっこう有名なものが多いんだな。

今度は逆に聞いてみよう。

ドゥ　ユー　ノウ　ジャパン？（日本は知ってる？）

		No.

ガーン！

あんまりヨーロッパでは有名じゃないのかな？
悲しかった。

後はとしばらくマウント・クック周辺の散歩道について語った。
彼は明日、ミューラーハットへ行き、さらにその先の一般人じゃ危険なコースを行くらしい。

なかなかの登山家だ。
お気をつけて。

明日、晴れてくれればいいけど・・・。

さすがに今日は欲張りすぎたか、「キーア・ポイント・トラック」「セアリー・ターンズ・トラック」「ミューラーハット・トラック」「フッカー・ヴァレー・トラック」。１日で歩くにはハードすぎたかも。

眠りに落ちる。

• 一言　歩き疲れてぐっすり眠れる。